はじめに

交通事故による損害賠償請求には、諸々の場面で、相当の専門知識が要求されます。専門知識がないまま、あるいは不十分なままでは認められるべき損害も認められなかったり、賠償金が低額になったり等の思いがけない不利益を受けることになります。
当事務所は、30年近くにわたり、主として交通事故による損害賠償請求事件を扱ってきており、その処理件数はかなりの数にのぼります。その間に蓄積した専門知識を皆様のお役に立てたいと考えています。

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後藤田 幸也(ごとうだ ゆきや)昭和23年4月23日生

最終学歴
昭和47年3月
大阪大学理学部卒業
弁護士歴
昭和63年10月
宮崎県弁護士会入会
現在に至る
その他(職歴等)
昭和60年4月
検事任官
昭和63年3月
検事退官
昭和63年10月
宮崎県弁護士会入会

交通事故損害賠償請求のポイント

しばしば重要な争点になる事項

(1)事故の態様

事故の態様から、当該事故が事故当事者のどちらの責任で起こったのかが明らかになります。これが、過失割合の問題です。例えば、追突事故の場合、原則として、追突した側の過失が100パーセントですが、交差点における出合い頭衝突などでは、当事者双方の過失割合が激しく争われるケースが多数にのぼります。

過失割合は、得られる損害賠償の額に大きく影響します。
例えば、本人が交通事故により負傷し、治療費等の総損害額が1000万円になったとします。本人の過失割合が0パーセントであれば、1000万円全額が認められますが、仮に20パーセントの過失があれば、200万円が減額され、800万円しか認められません(これを過失相殺といいます)。

このように、事故の態様は非常に重要な事項ですが、実は、本人が相談に来られる前に、既に、客観的資料として作成され、保存されています。警察官の作成した実況見分調書(交通事故現場見取図)や物件事故報告書がそれです。
実況見分調書は、交通事故現場の見分を実施した警察官が、事故の当事者から事故前後の状況、事故時の状況(具体的には、相手を発見した地点、ブレーキをかけた地点、衝突した地点、衝突後に停止した地点等々)につき、説明を求め、当事者の説明した内容に基づき作成されます。
したがって、警察官から説明を求められた事項については、遠慮や躊躇することなく、記憶にもとづきしっかりと説明しないとあとで後悔することになりかねません(実況見分のやり直しはほとんどありません)。

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(2)損害

ひとくちで損害といっても、車がこわれたにとどまるものから重篤な傷害や不幸にして死亡に至るものまで、さまざまなケースがありますが、大別すると、物損事故と人身事故(傷害・死亡事故)に分けられます。

物損事故で争われる主な事項

  • 修理は可能だが事故車には乗りたくないので、車を買替えるために、修理せずに下取りにだし、下取価格と事故に遭う前の時価との差額を損害として請求できるか。
  • 修理代はどのようにして決まるか。
  • 修理可能か否か(部分損か全損か)はどのようにして決まるか。
    これは、事故に遭う前の車の時価はどのようにして算定されるかという問題です。
  • 代車(レンタカー等)の使用が認められるのはどのような場合か、また、どのくらいの期間認められるか。
    これは、レンタカー等の利用料金が事故による損害として認められるための要件の問題です。
  • 十分な修理がなされた場合であってもなお評価損(格落損)が認められるのはどのような場合か、また、どの程度の金額が認められるか。
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人身事故(損害・死亡事故)で争われる主な事項

  • いつまで治療を受けられるのか。
    これは治療費が事故による損害として認められるのはいつまでか、という問題です。
    残念ながら、本人が納得するまでというわけにはいきません。
    むずかしい文言ですが、「医学上一般に承認された治療方法をもってしてもその治療効果が期待できない状態、言い換えれば、将来における症状の回復改善が期待できなくなった状態(これを症状固定といいます。)まで」、ということになります。これが原則です。
  • 保険会社から治療費の打ち切りの話が出た場合、どうすればよいか。
    前記の症状固定とも関連しますが、まずは主治医及び弁護士とよく相談し、できれば弁護士から保険会社の担当者に本人の症状をよく説明し、治療継続の必要性を理解してもらうことが重要です。
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  • 上記以外にも、以下の多くの事項等が争われます。
  • 整骨院等のいわゆる東洋医学による施術費は損害として認められるか、認められるための要件は何か、また、どの程度の期間認められるか。
  • 治療のため仕事を休まざるを得なかった、あるいは、家事ができなかった等の場合、損害はどのように算定されるか。
    いわゆる休業損害の問題であり、給与所得者か自営業者か家事従事者か等により異なります。
  • 慰謝料はどのように算定されるか、また、慰謝料増額が認められるのはどのような場合か。
  • 後遺障害とは何か、また、後遺障害等級の認定を受けるにはどうしたらよいか。
    これは、主治医がどのような検査を行い、検査の結果はどうだったのか、また、主治医に後遺障害診断書を作成してもらうときのポイントは何か、等の問題です。
  • 後遺障害等級の認定結果に不満があるときはどうすればよいか。
  • 後遺障害等級が認められた場合の損害にはどのようなものがあり、また、どのように算定されるか。
    いわゆる後遺障害逸失利益後遺障害慰謝料の問題です。
人身傷害(補償)保健による請求の注意点

これは、被害者自身の自動車保険契約の人身傷害(補償)条項に基づき、保険会社に人身傷害保険金を請求する場合です。
被害者が人身傷害保険金を先に請求して取得した後に加害者に損害賠償金を請求する方法(いわゆる人傷先行)と、加害者から損害賠償金を取得した後に、人身傷害保険金を請求する方法(いわゆる賠償先行)がありますが、保険会社の約款によってはいずれの方法をとるかによって被害者の受領できる保険金額に差が生じるので要注意です。

費用について

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弁護士費用(相談料、示談交渉・調停・訴訟等における着手金、報酬金等)については、日本司法支援センター(法テラス)の利用(ただし、資力等の要件があります)、被害者自身の自動車保険契約に弁護士費用特約があればその特約の利用(原則として弁護士費用の自己負担はありません)、等々できるだけご負担を軽減する方法を話し合っていきますので、気軽にご相談ください。

プライバシーポリシー

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